文化財建造物の保存修理 仁和寺観音堂 2016年11月6日
2016年 11月 07日
今年の文化財建造物の保存修理現場見学は、
「大徳寺 黄梅院」と「教王護国寺 御影堂」に応募していたのですが、
残念ながら落選でした。
そこで、無抽選で見学できる「仁和寺 観音堂」の修理現場を見学して来ました。
観音堂は素屋根におおわれています。
ヘルメットを被って中へ
その時は、
屋根から瓦が降ろされ、
野地板が外され、屋根の構造が良く分かる状態でした。
それから3年が経過しています。
一旦解体された屋根が再び組上げられて来ています。
どの様に修理されているのか、興味深く見学しました。
登梁や地垂木が組まれ、その上に小屋組みが組まれています。
白い材が取替られた部分です。
材の一部を継いで使われてもいます。
大正修理の登梁も残されています 金具は建立時(370年前)の物も
地垂木は384本中21本が新調されています。
地垂木裏板は380枚中119枚を新調
前の桁の穴は釘穴で、釘の長さを節約するための工夫です。
修理年度(平成二十八年度)が刻印される
縁は補修され組立てられています。
傍らに桔木が置かれています
壁画は紙に覆われています。
取換えられた部材
重圧で凹んでいる
根継ぎをする為切取ったヒノキの柱、年輪は292年
素屋根を見上げると
いつものことですが、
文化財修理の現場を見学させて頂いていると、
創建時の状況を可能限り活かしつつ、
後世に伝えるに耐えうるだけの修復をする大変さが良く分かり、
文化遺産を後世へ引き継ぐことの大切さを感じます。
http://ninna-ji-kannon-do.blogspot.jp/
http://www.kyoto-be.ne.jp/bunkazai/cms/?page_id=64
http://ssknmn.exblog.jp/18902532/
Commented
by
通行人
at 2017-12-13 13:20
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修理中の内部を見学させてもらったことがあるのですが、写真を無許可にネットにアップしないことを強く言われていました。おそらく、許可をもらっているのでしょうが、その旨を記載した方が良いかと思われます。
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by ssknblg
| 2016-11-07 22:27
| いろいろ
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Comments(1)